ウェーバー理解のための個人的レジュメ
青山秀夫著 『 マックス・ウェーバー 』
(基督教ヒューマニズムと現代)    岩波新書


 昭和63年作成 平成12年Web     ウェーバーの言葉

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目 次

マックス・ウェーバー
1864〜1920(大正9年)
現代は我々の内面の「人間」に激突する多くの困難な問題を持っている。マックス・ウェーバーは、あくまで良心的・知性的に、これと格闘した学者である。高度に学問的な彼の業績も他面ではこうした「人間」的努力によって強くいろどられている。
私は戦争中から十年あまりウェーバーにしたしんで来た。この生きにくい年月の間、矮小にせよ、とにかくこの苦悩にたえる力をウェーバーは私にあたえつづけたが、それは上記の事情のゆえにほかならぬ。
ウェーバーは私にとってこういう学者である。私は彼と彼の業績とを、ここで、こういうものとしてえがこうとこころみた。
残念ながら不完全なものしかできなかった。しかしこの不完全な本書を通じてウェーバーがこれからの困難な時代を正しく生きようとする人々を、人生の充実にむかっていささかでも勇気づけることが、いまなお本書に対する私の切なる希望である。
最後に東大経済学部の大塚久雄教授にお礼申し上げたい。のちにしるすとうり、本書の構想はもともと同教授の御注意から出発しているからである。
  昭和二十五年七月
青山秀夫

《かつてウェーバーに「彼自身にとって彼の学問は一体どんな意味をもっているか」 たずねたことがある。
「どれだけ耐えられるか、それを私はしりたい。」
これがそのときのウェーバーの答えである。どういうつもりで彼はこういったのであろうか。おそらくこういうつもりであろう。

彼が自分の仕事と考えるのは、生のアンティノミー(二律背反)を逃避せず、さらに力のつづくかぎり、幻想なしに生の現実に直面することにつとめ、しかもその理想が不朽不壊の生命をもち献身に値する次第をたしかめること、これである。
ウェーバーはおそらくこういう意味で上記のように答えたのであろう。》
──マリアンネ夫人「マックス・ウェーバー傳」690頁──

mokuji
目      次
序  説
1 基督教的ヒューマニズムと此世
2 科学者の道
3 本書のねらい

前  篇  マックス・ウェーバーの人となり
  第1章  マックス・ウェーバーにおけるドイツとイギリス
1 ドイツとイギリス
2 ドイツにおける多数派と少数派
3 文明と文化、社会と国家
4 自由の観念
5 弱い政治的自由主義
6 ウェーバーの立場
7 憎まれっ子世にはばかる・・・・・近代的と前近代的

  第2章  學者としてのマックス・ウェーバー
1 「われにかわりてわが槍をになえ
2 歴史學派の繼承者
3 ウェーバーの家系
4 「重きを負いてキリストの律法を全うせよ
5 ウェーバーの生い立ち
6 アカデミック・アロガンジ−

  第3章  自由主義者としてのマックス・ウェーバー
1 ステファン・ゲオルグとの對決
2 ウェーバーにおける清教徒的なるもの  祖国と暴力
3 寛容と愛國心

後編  マックス・ウェーバーの學問的業績   
  第4章  近代社會の特徴  
1 「機械のように」・・・・・軍隊・官廳・企業・工場
2 近代的官僚制
3 近代資本主義
4 支配における近代的と前近代的・・・・・家族と権威
5 資本主義における近代的と前近代的
6 前近代的傳統の根強さとカリスマ

  第5章  近代社會の成立・・・・・「呪術の克服」を中心に
1 近代化の問題
2 理想と利益
3 禁欲的プロティスタンティズムと宗教倫理
4 「職業」の理念と個人主義   資本主義の精神
5 ドイツとイギリス
6 呪術と傳統
7 近代合理主義の比較的自叙傳
8 都市と市民
9 西洋の倫理と東洋の倫理

  第6章  此世におけるよき戦いのために
1 人間性の要求と近代社會
2 此世としての社會
3 現代の位置 最後の言葉
 なぜ、立憲政治は、機軸としてキリスト教的神を必要とするか

序  説
1 
1・キリスト教的ヒューマニズム
山上の垂訓

「姦淫するなかれ」 といえることあるを汝等きけり

されど我は汝らに告ぐ
すべて色情を懐だきて女を見るものは すでに心のうちに姦淫したるなり

「もし右の目汝を躓かせば、くじり出して棄てよ」
五体の一つ滅びて 全身ゲヘナにいかぬは益なり

また古えの人に 「いつわり誓うなかれ なんじの誓いは主に果すべし」 
といえることあるを汝ら聞けり

されど我は汝らに告ぐ
一切ちかうな  ただ然り然り 否否といえ(
之に過ぐるは悪より出ずるなり ( リンク・『新約聖書・薮にらみ』 )

「目には目を、歯には歯を」 といえることあるを汝ら聞けり

されど我は汝らに告ぐ
「悪しきものに抵抗かうな」
「人もし汝の右の頬をうたば 左も向けよ」
「汝を訴えて下衣を取らんとする者には 上衣もとらせや」
「人もし汝に一里ゆくことを強いなば 共に二里ゆけ」
「汝に請うものをにあたえ 借らんとするものを拒むな」

「汝の隣を愛し なんじの仇を憎むべし」
          といえることあるを汝等きけり

されど我は汝らに告ぐ
「汝らの仇を愛し 汝らを責めるもののために祈れ」
これ 天にいます汝らの父の子とならん為なり


「なんじら己がために財宝を地に積むな」
ここは蟲と錆とが損ない盗人うがちて盗むなり

「なんじら己がために財宝を天に積め」
かしこは蟲と錆とが損なわず 盗人うがちて盗まぬなり
なんじの財宝のある所には なんじの心もあるべし


人は二人の主に兼ね事うること能わず
あるいはこれを憎み彼を愛し あるいはこれに親しみ 
   彼を軽しむべければなり
汝らと神と富とに兼ね事うること能わず

この故に我なんじらに告ぐ
「何を喰らい
  何を飲まんと生命のことを思い煩い 
     何を著んとこの體のことを思い煩うな」
生命の糧に勝り 體は衣に勝るならずや


空の鳥を見よ
まかず 刈らず 倉に収めず
然るに汝らの天の父はこれを養いたもう
汝らはこれよりも遥かに優るものならずや

汝らの中たれか思い煩いて 身の丈一尺を加え得んや
又なにゆえ衣のことを思い煩うや

野の百合は如何にして育つかを思え
労せず 紡がざるなり

されどわれ汝らに告ぐ
栄華を極めたソロモンだに
    その服装この花の一つにも及かざりき
今日ありて 明日炉に投げ入らるる野の草をも 
    神はかく装い給えば  まして汝らをや


ああ信仰うすき者よ
さらば何を食い 何を飲み 何を著んとて思い煩うな
是みな異邦人の切に望むる所なり
汝らの天の父は 
    凡てこれらの物の汝らに必要なるを知り給うなり

まず神の国と神の義とを求めよ
さらば凡てこれらの物は 汝らに加えらるべし
この故に明日のことを思い煩うな
明日は明日みずから想い煩わん


一日の苦労は一日にて足れり

(マタイ伝第5−7)
福音書の倫理
・・ 山上の垂訓:キリスト・隣人愛 同胞愛
「人にせられんと思うことは、人にもまたそのごとくせよ」

徹底的な実現を要請 「然り然り、否否」
いささかの妥協、曖昧をも不許
体裁を蔑視
完璧な善意と誠意

  原始キリスト教の倫理・心情倫理 (善意の倫理・太宰治?)
         【対立】  
  責任倫理(行為主義・行為の結果)

その社会倫理的帰結
  悪に対する絶対の無抵抗(強力の絶対的否定)
  一切の地上的世俗的なよきもの(広い意味の富)からの離脱の要求

人道主義(ヒューマニズム)
  山上の垂訓が非妥協的な形で示したような「愛の普遍主義」

此 世
此世 : 日々の暮らしを営んでいる此の俗世・現世・娑婆
経 済
経済 : 日々のくらしの営み
此世に対する「緊張」
「緊張」 : 理想と現実との関係(ヒューマニズムと此世の矛盾)
「此世」 : 誠心誠意ヒューマニズムの実現につとむべき戦いの場
        楽観論と悲観論 ・・・原罪の認識
知性と科学の時代 
知性的科学的に「緊張」に処する

2・科学者の道
求道者としてのマックス・ウェーバー
人生の矛盾をあるがままに、いささかの幻想もまじえず、そのまま受け取りながら、これと 良心的、かつ知性的に戦うことにその生きがいを見出だした学者・自由主義者
社会科学の課題
「緊張」を永遠のテーマ
  学問(社会科学)は人生に役立たねばならぬ
  貴族の衣装的教養ではなく、大衆庶民の作業着のごとく・「実用的
求道と学問
非宗教倫理・非哲学
  経験的事実から知性の推理力で判断できる範囲で取り扱う
  自分の毎日の営みを正しく生きる問題から出発
現代の重要
「現代」の分析
「現代」を出発点
「緊張」は緩和されたか
非説教・信条の押し売り
「緊張」からの脱路として「仮借なくこの緊張を追及し、この緊張の激しさを現代について明らかにすること」・・・・・・真のキリスト教の道
人間の学問
現代西洋の経験から、古今東西の諸世界・諸社会を理解
現代西洋の位相を反省
ドイツ国民として
ビスマルク後のウィルへルム二世から第一次大戦の敗戦直後まで・
「一人の現代人」として「一人のドイツ国民」として
  ・正しく生きる道を知性的に求めることから社会科学の問題を出発
  ・正しく生きることの意味
  ・正しく生きようとして・・
「現代」「祖国ドイツ」に如何なる問題を見出だしたか

前  編
第1章  マックス・ウェーバーの人となり
   T・マックス・ウェーバーにおける ドイツとイギリス(1864〜1920)
1・ドイツとイギリス
英独角逐の時代
・・ 19世紀後半ドイツ・急ピッチで世界政治の舞台に乗り出していった時代
普仏戦争に勝利・統一の宿望を達成(1871・明治 3年)
ビスマルク(1815〜98)の鉄血政策によりヨーロッパ第一の強国
植民地の獲得
「追う者」ドイツのイギリスに対する関心
知英米的立場
ドイツはアングロサクソン社会から学ぶべき長所を摂取
ドイツ社会の短所を学問的に研究
二つの論議
知英米立場・・・
 @ドイツにおける少数派
 A自然の発展によって、イギリス的近代化は不可
2・ドイツにおける多数派と少数派
多数派の国粋主義
多数派  英米的社会への接近不望
不世出の天才(ルター・カント・ ガウス・ゲーテ)の出現
  ドイツ民族の「文化的」絶対優位性の信念
  ドイツ国民の歴史的使命に対する信念の醸成

異端派の指導的論客(ウェーバー)      
「国粋主義・軍国主義はドイツを不幸に」
3・文明と文化・社会と国家
「情対利」・「聖対俗」
悲劇・詩の本質
すべての詩歌は精神状態を表現 (仏哲学者アンリ・ベルグソン)
情と理・情緒と知性・熱情と打算(ウェーバー 有情緒的 没主観的)
「卑俗な文明」と「高貴な文化」
文明】 外部的 物質的 卑俗 安楽と便宜の要求 個人的な効用
     此世的 世俗的・現世的 安らかなブルジョアの生活

文化】 内部的 精神的 高貴 崇高な責務 戦争(文化の名において)
文化の概念はドイツだけのもの
文明と文化の区別( kulturculture)・・・ドイツの特徴的精神的伝統
  アングロサクソンの文化は文明にとどまる

ドイツの精神的伝統は英米のそれよりもはるかに高い
  文明の蔑視・・私的利益とそのための知恵才覚の蔑視
社会と国家
イギリスの特徴
    「国家が社会のなかにあますところなく解消している」

英 米:「国家も集団・社会の一つ・団体の一つ」
ドイツ:「国家と社会とは別」

  【社 会】:経験的存在 外部的 醜悪低俗な私益の角逐の場
  【国 家】:神秘的・超越的な存在
         高貴な責務を持った道徳的・倫理的存在
         高遠な理念によって指導
         自覚的理性を持った国民によって形成
         真の目的は理想的な共同体の形成
         国家の暴力は神聖視

イギリス:home はもつが fatherland はもたない
        国家・祖国の言葉も概念も知らない
ド イ ツ :der Staat(国家) Vaterland(祖国)

大陸で王候の権力の発展と共に形成された国家の概念は英米にはない

  「祖国は地上の神」・・・・・・ドイツにおける国家の神聖視
1-4
4・自由の観念
自由思想はドイツにもあるが英米の「自由」と異なる
ドイツの「自由」
  政治的自由:発展が著しく不十分・政治上の決定力は君主と官僚
  良心の自由:諸個人の人格の尊重
  自由の内面化:精神の内面 人格的自由に向かう・・・・
            感情的構想・詩歌・・・個人的人格的自己教養
                             (ドイツの自由思想)
新聞が自由を圧殺する
ドイツ :アメリカにおける新聞による世論の形成と支配を嫌悪
                      (マイヤー・ドイツ歴史学者)
      「英米の自由」 ・多数がその意見を貫徹する権利
      「ドイツの自由」・自己の人格を精神的に完成すること
      自己特有の世界観を独立に育て上げること
世論の形成者・新聞と大学
ドイツにおいて
 ・新聞の力は英米より弱い・政治問題に関する世論はほとんど無い
 ・新聞は自由の領域を拡張しない
 ・政治的世論は大学・アカデミ−の学者の影響力のほうが大きい
 ・政治家・ジャーナリスト・研究者の調和の取れた分業の欠如

学問の名において政治的判断を宣伝する危険を産む
  学問の権威の濫用に対しての戦い:ウェーバー

ドイツの精神的伝統・・・反英米的
1-5
5・弱い政治的自由
先駆者のむれ
ドイツ啓蒙思想の時代(レッシング・カント・シラー)
  ドイツ自由主義第1の高潮期

その後フランス革命に対する失望
ナポレオンのドイツ侵略により国家至上主義・ロマンティシズムが台頭
新しい波
1848の革命・フランクフルト議会
  ドイツ自由主義第2の高潮期
しかし、プロシアの武力を中心とする国家統一の進行

ビスマルクの鉄血政策の成功と ともに自由主義的政治勢力は漸次弱まる
敗戦と政治的自由
ドイツ民主党
  第一次世界大戦の敗北・ワイマールの国民議会選挙(1919)で躍進
  1930年には再び衰退
伝統の根強さ
ドイツ的伝統には無批判の傾向
ドイツ自由主義の若干の特徴
自由政党はワイマール共和国までは万年野党
フリードリッヒ・ナウマン
  フランクフルト新聞・ベルリン日刊新聞・・自由主義左派と関連
ウェーバー:自由主義左派と関連
1-6
6・ウェーバーの立場
執拗な反抗を支えたもの
多数派(反英米派)に屈服しなかった信念
真の権威
被造物の神聖視は権威への盲従・偶像崇拝としてすべて退ける
権威あるものは「内なる良心」のみ

直接自己の良心と対決しながら
  神の前に直接立って
  自己の行動を決定し
  自己の行動を審査すべきである

  重要なのは単なる心情の美しさだけではなく  
  行動の義しさである

  行動の義しさをさだめるものは
  国家ないし英雄(被造物)の命令ではなく
  内なる「良心の声」である
ルター派の信仰:伝統的立場
ウェーバーの立場:自由主義的
            清教主義と共通
             → (カルヴィニズム・禁欲的プロテスタンティズム)
政治的自由の尊重
政治的自由主義者・英仏の啓蒙思想とは対立するも基本的人権の意義を容認・主張
       ・・・啓蒙主義の継承者
ドイツの近代化
MW:西欧的民主主義に立脚
    ドイツ的自由の理念を拒否

    国家の無批判盲目的崇拝を退ける文明の軽視に反対
      (ドイツ知識人・英米の文明に対して本能的嫌悪感)
    英米社会の近代性・合理性は「文明」の内にあり
    英米文明の軽視は大いなる悲劇への道
    英米文明の尊重がドイツを真の強国にする
    英米の近代的・合理的文明・・自由主義と関連

    清教主義(自由主義的生活信情を熱狂的信念とする)の貢献
    文明(世俗的・日常的「利益」に大きな関心をおく)の原因

    ルター派の信仰・精神的伝統と対照的
1-7
7・憎まれっ子世にはばかる・・・近代的と前近代的
流行語「近代」
「近代」とはなにか?
その背景にあるもの
前近代的伝統の根強さ
生活態度における伝統が変化をこばむ
断絶を含む発展
前近代的とたたきふせる激しい戦いの必要
前近代と近代の間・・連続ではなく断絶
自動的に「前近代」から「近代」に変化するか?
ウェーバーの特色
前近代(惰性・固定的停滞化)と近代は「質的」に異なる社会
近代化のためには「人間の生活態度そのもの」の根本的変革も必要
                             ・・・清教主義の役割り

近代化への客観的条件
伝統への盲従をこばみ、たえず神の前に立って自己の行動を統御
【清教徒大衆の英雄的活動】
来世での救拯を求め一般社会の日常的利益増進への努力を集中すべし
考察範囲の拡大
祖国ドイツとイギリス
東洋と西洋
古今東西にわたる人間の歴史から考察
現代への遺産
ウェーバーの関心事・「現代」の関心事と共通
「自由と人間らしさ」と「明晰な没主観性」
「自由と人間ら示唆」を「明晰と没主観性」に連結

我々に必要なもの
  ウェーバーの主観的思考より科学的知性で濾過された学問的業績
(※ 心情より結果)

第二章  学者としての マックス・ウェーバー
2-1
1・「われにかわりてわが槍をになえ
初舞台
・・ 学位授与討論(対モムゼン)・ベルリン大学・25才
老騎士と若武者を結ぶもの
  ローマ制度史上の二つの範疇(MWの見解・モムゼンには初耳)
  MWへの期待
2-2
2・歴史学派の継承者
権威モムゼンの大きな期待
  「われにかわりてわが槍をになえ」
三つの出世作
  処女作「中世商事会社の歴史」
  「ローマ農業史」
  「ドイツ・東エルベ地方の農業労働者事情」
それまでの研究室活動
  司法官試補・ベルリン大学
  指導官 ゴールドシュミット(商法学)
  アウグスト・マイツェン(農業史)
/
商法史家ゴールドシュミット
   19世紀商法学の世界的権威
  商法の研究に歴史的比較法政史的方法と経済的観点を採用
  ローマ法的商法の見方は歴史的基盤に基づき再編成
  後継・ハインリッヒ・ブルンナー(法政史家)

 オットー・ギールケ(法律学)
  【法律】公法と私法
       私法の世界に民法のほか商法が独立の体形をなす理由

     商業:民族のような共同体の中からでなく、2つの共同体の界
         共同体を離れた(コスモポリタン)間での交換から出発

     市場:共同体の権威の支配はない

     商法:公法とは対照的(コスモポリタン的性格)
         GIVE AND TAKE における相互の便宜の技術的規範

     民法:商法と公法としての刑法との混合物
         ゴールドシュミット(現在わが国・田中耕太郎)
         ウェーバーの理論の基礎
農史家マイツェン
農業史家・統計学者
  集落の形成の仕方・耕地の分割の形状を調査
  その形の地理的分布を明らかにする
  農業技術・農業経営の様式を歴史的に調査
  農業経営のロジックを歴史の説明に利用
遺産の摂取とその超克
学位論文「中世商事会社の歴史」(ゴールドシュミットより)
  就職論文「ローマ農業史」(マイツェンの研究より)
  MW・手広い学問
  博識と厳密な学問的操作に立脚
  自由主義思想家・アカデミックな学者
  「20世紀最大の社会科学者」
2-3
3・ウェーバーの家系
めぐまれた環境
  富裕で知的雰囲気に満ちた家庭
財布をのぞく
  大ブルジョアではないがかなり裕福
学問を愛好する空気
  政治家ほか数多くの学者が集合
反ユンカー的家系
  市民的家系(東独の貴族・ユンカーの系統無し)
  「純粋で高貴な市民気質の典型的特徴」

  保守的・官僚的貴族: 政治と社交に幅をきかす・・・・・市民との反目
理知的倫理的篤信
  頑固な反ユンカー的キリスト教の信仰
  固い信仰 熱狂的な粘り強い気質
2-4
4・「重きを負いていてキリストの律法を全うせよ
反ルター派の立場
  ドイツ新教・ルター派
    信仰によりてのみ義とされる・・唯心主義
    国家・長上に対する絶対服従
    ドイツ国粋主義的軍国主義的立場の裏づけ

  MW:国粋主義的軍国主義的立場に対立
      宗教的背景・・・清教主義に近い信仰
祖母エミリエ
  福音書の倫理にしたがう  
なるほどわれわれの生はしばしば重い
 しかし私は、謙虚に神に感謝しながら、
 こういう生の困難を神からおくられた富としてかえって
 喜ぶものである
ついに融和しえざるもの
  信仰の違い
    マックス・ウェーバーの父「世俗的幸福を求める」
            〃      母「信仰に生きる」
                        共同生活は悲劇に終わる
祖父ファレンシュタインの遺産
  倫理的厳格主義・娘に対して早起き冷水を浴びせる
  あらゆる鍛練と克己を強制
  鉄のような意志力・積極的行動的性格・英雄的倫理的態度・激情性
2-5
5・ウェーバーの生い立ち
出 生
  1864年4月21日
シャルロッテンブルグ
  小学校・ギムナジウムを終了
  歴史・哲学・古典
ハイデルベルグ大学生
  ギムナジウム卒業後ハイデルベルグ大学に入学
     専攻:法学・他に歴史・経済学・哲学、そして酒・歌・決闘
軍隊生活
  19才 入営のためストラスブルグへ

  新兵時代「悪魔を悪魔で追う」ことに嫌悪
  将校時代「純粋に勤務の機械・人間歯車」

  「勤務以外の仕事は Essen Trinken Schlafen +0」

  人間類型の考察

  メカニズムとしての軍隊
人  間: 自動機械的正確さで反射的に動く装置
戦士的・愛国的心情が肉体に浸透
ディシプリン: 官僚制の概念の発芽
国民主義への反省
          
叔母イダの影響
  宗教的薫陶
  世俗的幸福を求めて世渡り本意に生きる政治家の父からの回心
  伯母
私の生は重い生だった
  しかしそれは不足をいうためではなかった。
  私はよい戦いをたたかった
ベルリン大学学生として
  法を技術的にだけでなく社会科学的にとらえようとする
法律家志望
  法律家として世に立つことを決意
  当初は職業的学者を志していなかった
2-6
6・アカデミック・アロガンジー
インテリ臭
何が嫌だといっても、精神的職業・学者的職業にともなう
あの思い上がりほどきらいのものはありません

知識欲の満足がそれだけで人生の本当の内容であり、
それこそが「人間を人間たらしめるものだ」というように考え、
さらに、彼がなさねばならぬ経済的仕事を生存のための
やむをえない負担と考える人があったとすれば、
だれの場合でもそれは幸福ではないと思います
学問における「実用主義
  学問に対する態度・・・実用主義

  ドイツ固有の、内面的教養に重点をおく自由思想
  トレルチのいうわゆる「教養の個人主義」に遠い

  学問は「生の副産物」(卑俗な意味においてではない)
  (宗教的・倫理的生活態度の結果)

  書物や知識はわれわれに真の生き方を教えてはじめて意義を持つ

  現代の学問は細かい専門に分化
  狭い専門にとらわれてその広い人生の場を忘れがち
  「木を見て森を見ない」まちがいをさける

  多くの世界に出入りしうる能力
これまで私は職業という観念に敬意を持たなかった。
かなりさまざまの地位にある程度はまりこむことが私は出来ると信じたからである
 
アマチュアとしての問題の設定
求道者的
「行動」と「政治」に志向

感想的生活よりも行動的生活を、一層はっきり目指している

彼の中の『意志する人間』は『生の激流と行動の嵐』(重大な責任)望む
         後になっても彼は時々刻々人命をあずかっている船長をうらやんだ
 
問題に対する軽重をさだめ、その軽重に応じて臨機応変にそれぞれの世界に取り上げる(出来合い品の学問でなく)

【専門家の伝統を離れ、一人のドイツ国民、アマチュアとして問題を設定、 問題解決にこの蓄積を利用】
ウェーバーの文章
熱情的文章
病気の前と後
  神経疾患後活発な活動に対する自信を喪失
  病気以前は「象牙の塔」の色彩が強い
  病気後挫折「人間と学問の結びつき」が目立つ
  人間の内面にむかって深くそそがれる
  人間の歴史と社会との体系的・包括的・全面的観察への関心も表面化

  第一次世界大戦におけるドイツの敗北

      遺著「経済と社会」
   戦時中の論文「世界宗教の経済倫理」(儒教と道教)
   「インド教と仏教」「ユダヤ教」
   講演「職業としての学問」
   職業としての政治


第三章  自由主義者としてのウェーバー
3-1
1・ステファン・ゲオルグとの対決
ウェーバー家の客間   1911年12月
   ステファン・ゲオルゲ(叙情詩人)
   
フリードリッヒ・グンドルフ(文芸学者)
内面性への沈潜
  MW・病気後
  「重き生をよき戦いとして生きる」ための基礎条件たる健康の喪失
  芸術・ドイツ現代詩・音楽の鑑賞 → 魂の密室を開く
関心の共通と態度の対立
  自己の内面的な純粋な自我の要求に忠実・・共通
  内面の要求から見た現代の生活
  内面の「人間」的自我は現代社会生活によって圧殺(※太宰治)
  不感・・・日常の世渡りになれすぎ、世俗化
  内面自我の要求と世俗化との相克

  悲しみにたえず心をひたしそこからの脱出に心をくばる
・・・MW・GG共通の苦悩
現代の宿命・人間の分裂
ゲオルゲ/
グンドルフ:
現代文化・合理主義・プロテスタンティズム・資本主義に対し破産を宣告
現代文明 :質より量・安全第一主義の文明
       生々とした人間(相対的人間)を分裂させるため 
ウェーバー: それは現代文化の一面(GGの現代)
見落としてはならぬ注意すべき側面

@ 一般市民の望むもの:生活の安定と便宜・・物質文明
共同体内において自給自足できるか

物質文明を享受し、法と権力によって組織された大社会に生きるための犠牲・・・人間関係の冷却
A

政治権力は少数の特権的支配層の手から一般市民の手に漸次うつってきた

現代社会を否定せず、「耐えがたいものをもつ『現代の宿命』を率直にみとめ つつ、しかもそれに耐えることこと」  ・・・男らしい生き方
大衆の時代
  現代は大衆の時代・・・ゲオルゲ/グンドルフ:のたえがたいところ
  ゲオルゲ/グンドルフ:大衆は賎民
     大衆の饒舌は言語の濫用・・これを清め、人間の血と炎を保存すること
     ・・・詩人の任務(GG)

  ウェーバー:「私は他の人と同じようでありたい」
          「人間の中の一人の人間でありたい」 貴族主義を許さない
英雄は神か
ゲオルゲ/グンドルフ:

釈迦、キリスト、モハメッド、アレキサンダー、シーザー、ナポレオン、ダンテ、ゲーテ、シェイクスピア
・・・・英雄
  永遠不死の英雄・分裂せざる総体的人間の肉体化
  英雄は人間世界が神的なることを証明する明瞭な保証
  英雄崇拝によって、人々は分裂から離脱し、魂の圧殺から救われる
誰か罪なき
  MW:英雄を権威あるものとして崇拝すること
      「被造物の神化」・・・ゆるしがたい

  人間が精神的道徳的に自律的であるという要求は絶対
  私人が私人を支配、崇拝、奉仕することはこの要求にそむく

  ゲーテといえども罪深き被造物
  「熊さん八さんの場合の罪はゲーテの場合も罪

  英雄崇拝は被造物崇拝として権威への盲従
良心のほか権威なし
  自分自信のことについて、自らが自分の審判者・裁判官となる願望
  究極の目標・・・MW
3-2
2・ウェーバーにおける清教徒的なもの
ウェーバーの精神史的位置の問題
  MWの生活信条・・清教徒に近い
宗教改革と清教主義
  宗教改革(Martin Luther 1483-1546)

   ドイツ・・・・・・・ルター派・神秘的 
   ドイツ以外・・・カルヴィン派の系統・能動的積極的
             スイス・フランス・オランダ・イギリス・アメリカ

  清教主義・・・・オランダ・イギリス・アメリカにおける流れ
「義しく勤勉な生き方」によって個人の魂と神との直接の接触を強く求める
1620年 メイ・フラワー号

【清教徒・ウェーバーとの共通点】
(1)良心の自由   
ローマ教会を経由せず出来るだけ直接に人間の魂と神とを接近させる・・・プロテスタンティズム
良心・神の判断の人間における代理人・・・カント(人間における神の声)
神との接触の程度
 ルター派
教会をさける(因襲的強制的な制度としないため)
  ・同信者の自発的結合・一切の教会儀式を捨てる
  ・君主や国家の権威に対しても、良心が認めないかぎり不従
(戦争への強力も拒否・・現在クエーカー教徒)
ウェーバー・個人の良心以外の権威は絶対否認
(2)原罪の観念
誰か神の前に正義しかるべき、婦女の生みしものいかでか清かるべき
神と人間の隔絶:一切の被造物の神化の不可能
原始キリスト教・・・・「緊張した原罪意識」から出発
 中世カトリック教会・・ 大衆化のため緩和の便法
                          → 贖罪施設
 地獄の沙汰も金次第:原罪意識の軟化

 宗教改革・・・原罪意識の再強化
          ウェーバー:自然状態の人間・・・・・・罪の僕
          此世・・・・・・・罪の国二種の道徳倫理
@



英雄倫理・人々は無限に追及すべき努力の目標を支持する
  理想主義・・・・原始キリスト教・カント
  平均的個人の性質の悲観的に判断から出発
  強い原罪意識
A





大衆倫理・大衆が日常生活において示す道徳水準の最大限度を要求
  中世→近代
  ルネサンス
  宗教改革 [原罪観念の再強化・悲観的・沈欝・生真面目]
  啓蒙時代 [理性の支配を信じる・宗教的信念希薄]
(3)倫理的合理化
清教徒
日常の業務に従事しながら此世に対して一生懸命正しく勤勉に生きる

内此世的禁欲
修道院の外において)
私人的有情者関係を越えた社会的な効用のための勤労こそ神の御名を高め神意 にかなうもの
清 教 徒: 近代の物質文明の礎石をおく
・・ ウェーバー:

現代の物質文明蔑視
内面的地位線的「文化」のみを尊重する立場を退ける

カトリック: 儀式によってここの罪悪を個別的に贖なう




・・
清 教 徒:



厳格な生活態度
どんな瞬間でも「選ばれているか捨てられているか」の選択の前に立つ自己審査
・・・方法的生活態度 倫理合理化

自分の仕事につき、人間的にも職業的にも『日々の要求』に対してその本文を励め。

しかし各人はその生をとらえみちびく熱情の対象を持つはずである。
その熱情の対象を見出だしその命令にしたがうかぎり、
この仕事は素直かつ容易にはたされるはずである」
職業としての学問(講演)
冷静な知性の打算によって、その信条に対して最も効果的な手段を選びその実現に邁進せねばならぬ。

行動に対し自ら責を追うほかはない

かつては宗教的動機に支えられていた
   清教徒の時代・信仰の時代・・・イギリスの清教徒を中心

【清教徒の精神的基盤】
  漠然としたヒューマニズムというより特異な宗教的信仰
  燃えるような救拯の要求・来世
《カルヴィン的予定説信仰・二重予定説》
3-3
3・寛容と愛国心
トレランス(寛容)
  ・現代は17世紀ではない
  ・此世の闘争には来世における神の恩寵はもはや賭けられない
  ・自由の良心はもはや神と無関係な抽象的理念
  ・清教徒のようにある一つの信仰のみを絶対とすることは出来ない
  ・多くの神々が戦っている(様々な理念・世界観・政治的立場)
  ・様々なものがそれぞれ支持者にとっては絶対の権威
  それらを尊敬し擁護すること
いま一つの相違の問題
  清教徒との相違点
    MW:神学的武装を解除(知性と科学によって)
       政治的自由(啓蒙時代の所産)の要求
       国民主義的熱情(ドイツのアングロサクソンの伝統の差)
       「祖国が一つのすてがたい神」
清教徒の個人主義
  清教徒・・・内此世的禁欲(カルヴィン的予定説信仰から出発)
         中世の僧侶:此世の外部に存在・宗教的貴族主義

清教徒・・・

此世の内部に存在・永遠の昔から救拯を予定された聖徒の宗教的貴族主義
MWのみる清教徒
  国民性と制度の中に見られる悲観主義的色彩を持った個人主義
                    ・・・予定説の生んだ精神的孤立化
ドイツ国民として
  清教徒:最大の関心事「私は救われるか」(救拯のエゴイズム)
  M W :国民主義的熱情(一般のドイツ国民の共同の運命を甘受)
       大衆の一人として生きたい(民族共同体)
二つの祖国のために
  エミール・ラスク(哲学者) 1915年東部戦線で戦死(一兵卒)
  非軍国主義者・自由主義者

    「出征すべきか、止めるか」
    「他人と同様にしなければならないか」

  青春を祖国に捧げた友人・兄弟・子弟の純情
  ・・・・MWの重要な問題・人間に共通する悩み
     これに対する知性的合理的解決
.
祖国と暴力
  真の権威の源泉:判断基準は山上の垂訓
  キリスト教とのみならず万人共通の人間的要求
  実現の要求・・・・人間の良心の普遍妥当的要請
  暴力に対する無抵抗
  いかなる暴力・戦争も弁護できず

  国民として祖国に対し自己犠牲的情熱
  人間は「人殺し(戦争)にたえられるか」
天上の神と地上の神
  山上の垂訓は一切の戦争を否定
  福音書の倫理「同胞の戦死を冷然と見送る」(一部のクエーカー教徒)

  に対してマックス・ヴェーバー
  
そこまではなれない。それどころか・・・・

しかしいまや戦争においては諸君は誰も、
何ゆえにまた何のために死ぬるか知っている。
山野に屍をさらすものはやがて芽生ゆべき将来の種子である。
われわれの民族の自由と名誉のために英雄死は
  子子孫孫のために最高の業績である。
かような死ほど大きな栄誉、価値ある終焉はない・・・・」
1914年 悲観的戦局を前に青年に
リンク 神なき神風
  
ドイツの伝統
・・ 社会科学辞典・プロテスタンティズム(ライホルールド・ニーバー)

「新教は一般に近代的国民主義と密接な連関を持っている」
「アンチ・ナショナリティックとはいへないが愛国心が露出的でない」
「MWとの対立は図式的すぎる」

「一方では自由主義に対して徹底した理解を持ちながら、しかも他方国民主義的熱情に身をゆだねた点において、清教主義の伝統を持つアングロサクソンに比べて、ドイツ的なあるものを感ずる・・・」
「どれだけ耐えられるか、私はそれを知りたい」
・・ マックス・ウェーバー
  キリスト教ヒューマニズムと国民主義的情熱の相克を直視
  知性の客観的分析能力を徹底的につぎ込む

  「然り然り、否否といえ」:此世との相克

・・ 大衆の道徳水準と英雄倫理としての人道の要求との距離
絶対無抵抗主義の倫理と祖国愛との相克
ヒューマニズムと此世との相克
  (キリスト教とのみにかかわらず)
                 

後 編 マックス・ウェーバーの学問的業績
第四章  近代社会の特徴
4-1
1・「機械のように」・・・ 軍隊・官庁・企業・工場
あの軍隊
・・ 軍隊は一つのメカニズムであり、その中で人間は命令に対して自動機械の正確さで反射的に動く一つの装置と化さねばならない
問題の提出
古代や中世の武人・役人・大工左官などの手工業者
         【比較】
今の軍人・公務員・会社員・労働者 ・・・【近代性の特徴】
大量成員団体の合理的運営
大規模・秩序正しい運営 → 大量成員団体の合理的運営 → 組織の力
                      【これらの営みに共通した組織の構造】
近代的団体の外面的共通点
1 ・ 勤務者の勤務先と home とが分離(軍隊・官庁も)

2 ・ 勤務先で勤務者と物的経営者手段が分離
     (勤務に必要な物資は国家・企業から支給)

3 ・ 勤務の専門化分業
     勤務者が団体運営の規律遵守・・旺盛な責任観念
     勤務先での私情・私的要求を滅却・・・・・職業的禁欲
              そのための教育・・・学校・兵営・工場
    「一絲乱れぬ運営」の基礎

4 ・ 献身の目標
   古代・中世・・・命令・服従の関係 → 主従関係
   全人的・情誼的・有情者的献身が美徳

   現代・・・・・・勤務者全体が共通の献身・勤務の目標を保持
          目標に対し平等の資格

「組織の力」の源泉としてのディシプリン(集団的訓練)
軍  隊: 精神的肉体的装置
官  庁: 企業・工場も同様
勤務者:

大量的集団的に一定年限の間一定類型の専門的勤務能力を学習した大衆
4-2
2・近代的官僚制
ビジネスライク
勤務者は集団的訓練を身につけた専門的勤務者・職業人
・・・禁欲的基調  事務的
「官僚制」の概念
・・ 近代的合理的官僚制
   内部的特徴・・・・・ディシプリン
外部的特徴
(1) 責任の範囲が明示
(2) 指揮系統の確立
(3)

勤務者はサラリーマン(勤務に必要な物的手段が分離)
報酬は一定化した貨幣
(4) すべての事務は文書で(文書主義)
(5) 勤務者は自由な雇用関係に立つ
  
ウェーバーの貢献の一つ
近代社会全体の特徴を運営組織の構造分析・官僚制の概念でとらえる
4-3
3・近代資本主義
パンチ・カード
パンチ・カード・・・伝票(能率を高めるため) 本書S51発行)
合理的運営
・経営者・職員・労働者・株主
・全体は利潤を出来るだけ上げる目標に向かって「機械のように」動く
・個々の人間は「部分的装置」
・利潤という否人格的(没主観的)数量の一点に向かって「緊張」
・勤務者 : 連動装置によって緊縛
複式簿記の場合
複式簿記もパンチ・カードも経営全体を利潤という数量の支配下に緊張させ、システムの強制によって勤務者を「人間歯車」に変える合理的手段
資本主義の概念
人間の行動:「こころ指し」と「目論見」(MWの言語的概念的レッテル)
ベルグソンの分類
行 為: もくろまれたもの・・・意識的
身振り:思わず発するもの・・自働的

行為の背後にある意識をとらえることによって理解する
  MWの社会学の方法的特徴・・・理解社会学

資本家的・資本主義的・・・資本計算が背後の意識としてある行為
 (古代・中世でも社会の物質生活の構成要素として資本主義は存在) 

資本主義的の仕方で社会の欲望を満足させることになる・・近代
  現代資本主義=近代資本主義

近代資本主義経済の特徴としての資本計算の合理性
  資本計算が最高度に合理的(古代中世の前近代的資本主義との比較)
  【近代資本主義の特徴】
合理的資本計算の客観的条件・・近代を一貫する諸特徴
「高度に合理的な資本計算という主体的条件は種々の客観的条件に守られて実現される」       
客観的条件を手繰りだし、近代資本主義を概念つける・MW
《註》





歴史的事象とそれに関連する条件との間の助長促進関係
適合的因果連関・・・・MW

適合的因果連関の見きわめのために、現実とはちがった思惟的条件を仮定し、そこでおこる結果を「日常の経験」に基づいて考え、個々からこの条件が演じた役割りを判断
 ・・・・・・・・・・・・客観的可能性判断・・・MW

歴史学的分析はこのような客観性を持った因果的説明を中心とすることによって科学的になる

主体の生き方と客観的条件配置とをからみあわた点がMWの分析方法の特徴

最高度に合理的な資本計算は「合理的な経営」と表裏
   近代の合理的技術と不可分・・運営の構造(官僚制)と連結

近代的合理的官僚制は全面的に近代資本主義と連結
近代国家の行政・私法における「官僚制」構造
  近代国家は「官僚制」的中央集権により・・
     「広域に」「持続的に」治安を確立
     大規模生産に不可欠な市場を形成
     商法・統一的貨幣制度を創設・保証・維持

  専門家としての官僚が国家の計画的合理的な経済政策
  (財政・金融政策など)を可能ならしめる
MW:
  営みが合理的であるためには「線香花火的」であってはならない
・・ 近代資本主義は「膨大な固定資本の運用」が特徴
経営は「持続的」「計画的」を要す不安定な事情のもとでは固定資本の投資は不可能

不安定の危険は固定投資の最大の敵

近代国家の国家活動は成分法秩序のもと、専門的かつ「無私的な官僚によって計画性と安定性を持って執行される

偶然性・し意性を脱しはじめて予見しうるものとなる

企業は安心して国家活動をその企業活動に織り込むことが可固定投資(近代経営に特徴的)はこれによってはじめて可能

前近代的の王朝国家や封建国家のもとでは、行政・私法が伝統的な支配者の私意によって無軌道に動く場合、長期的な企業活動は忌避され、営利が権力への寄生や投資に走る
流通経済組織
社会主義との対比のため資本主義経済の仕組みを考察
【二つの典型】
@ 中央に経済計画を立案する国家機関があり、一切が此の計画に従う
社会経済内部には自己の意志にしたがって自律的に行動する主体なし
・・・生産手段の国有化(計画経済組織)

A 国家は存在するが「夜警国家」にとどまり、経済を完全に自由放任
自律的に行動する家計と企業が、私益を追及しながら互いに有無相通ずる交換によって結合    ・・・・・・財産の私有(流通経済組織)

Aにおいては商品の交換が市場を通じて行なわれるが、この市場で成立する価格が資本計算に基準を与える・・・・MWの(近代)資本主義の概念

国家はいつの時代でも「夜警国家」にとどまることはできない
多かれ少なかれ経済に干渉し経済を統制する
二つの合理性とそのアンティノミー
近代資本主義の定義・・経営の合理化を着眼の中心
資本主義社会の特徴の社会問題も注意

知性の能力は推理・・・広範に支配することが合理的

  官 僚 制 :近代資本主義の合理性
  組織の力:合理性

知性の能力の利用した合理性・・・・・・・【形式的合理性】
組織の力・・・利潤に奉仕

国民の期待:利潤のみでなく「理想」も・
        理想にてらして時々の国民経済の状態を価値判断
        利潤には合理的であっても「理想」に不合理の場合もある

理想に照らしてみた場合の合理性・・・・・【実質的合理性】
近代資本主義は十分に実質的に不合理たりうる
    (官僚制も形式的には合理的であるが実質的に不合理たりうる)
「政治と経済」の問題への通路
MW・近代資本主義を合理性に着眼して特徴づける
近代資本主義は「形式的合理性」にとどまる
4-4
4・支配における近代的と前近代的・・家族と権威
社会の比較
官僚制と近代資本主義によって現代の特徴の明示
(1)ウェーバーの社会理論の一特色
@ 団 体 :人間の集団で組織を作ったもの
組 織 :集団が秩序づけられていること
団体の管理:「命令服従」の関係
官僚制:管理構造の一つの場合
MW:「管理の構造」に着眼した社会理論

A 人と人との関係(社会関係)のうち「支配関係」にも注目
封建的支配だけでなく、民主主義においても公僕としての公務員と 一般国民との間に「命令服従」関係があれば支配関係がある

「支配」は通常団体の「管理」のかたちをとる(@とAは表裏)
「団体の管理」はこの意味の「支配」
支配」と「団体の管理

支配構造の分析
資本主義の定義の場合「資本家の行動の背後にある意識」に注目
支配に対する「態度の性質」(命令者・服従者が支配に関して抱く意識・態度) を中心に「支配」ないし「団体の構造」のかたちを考察
《註》天皇およびその委任を受けたものの命令は正しいと信じ、これに服した
【支配が「支配の正しい信念」を植え付けようとする】
(2)態度の考察
近代と前近代の「支配」に関する意識・態度の相違

MWの分類
 依法的支配・・・・・近代的支配
 伝統的支配
 カリスマ的支配

有情者(木石でない人間)としての私人対私人の関係はそこに知性による合理化が作用せぬかぎり全人的たろうとする
・・・有情者的関係・情誼的
私人間の全人的関係
(感情の動物)人間対人間では自然
「坊主にくけりゃけさまでにくい」・自然
「罪をにくんで人をにくまず」・・集団的訓練と知性の強い抵抗が必要
  ・つめたい・客観的・理知的・没主観的
  ・禁欲的性格・有情者的態度と対照的

(3)近代的支配の没主観的性格
地主と小作が軍隊で新兵と上官になった関係
私情無く、公私混同無く、事務的態度で接する
  → 官僚制・近代資本主義の基底

依法的支配・・・没主観的態度(法典や操典)
「行為規範」が合理的に概念化文章化され無矛盾に編成された体系が存在する

命令者に服従する場合その服従は「有情的」ではない
私人としての命令者に服従するのではない

行為規範の体系によって命令者がその権限を有するからである
服従者の服従は「没主観的」な秩序に対してささげられる

依存的支配の最重要・・・・「官僚制」
(4)カリスマ的支配
近代的支配:没主観的
前近代支配:有情者的
@

カリスマ的支配
予言者・英雄に自発的に傾倒し、全人的に服従する場合
A



伝統的支配
家長的支配・家長制
「権威服従的な態度に不可欠な能力を人間の性格に与えるものは、最も重要な教育の力としての家族である」
(5)家と権威
家族は一体である
家は「一緒に苦労し、一緒に楽しむ共同体」
家はたがいに善意をもっていつくしみあう
互いに善意が期待できるから、気楽に腹のそこをぶちまけて話し合い同感しあうことが出来る
「勘定はすべて水くさい」としてしりぞけ、各人はめいめい力に応じて貢献し(財の貯えがゆるすかぎり)欲望にしたがって享受する
→ 家族共産主義
「家」は平等と同胞愛とが支配する「国」

家族愛(対内道徳)が高ければ、逆に仲間外の「他人」(対外道徳)に対しては冷酷である (氏・村・習俗団体などの共同体にも見られる) 

善意の倫理・同胞愛の倫理
家における持続的共同組織の内に受肉化された生活態度となる
→ 長幼の序が・年齢・強さ・知恵により自然発生
→ 持続的家族道徳的感情(ピエテート)を形成

ピエテートと権威
家以外の多数の共同体の根底
家はその根源的な基礎

第一は強者の(女子供に対する男子の・防衛能力労働能力)
第二は経験のより多きものの(年齢) → 権威の根源的な基礎

年齢(経験):

権威服従者の権威あるものに対するピエテート、仲間同志の間のピエテートの根源的な基礎
それは祖先に対するピエテートとして宗教関係に入り込む


前近代的家臣・旗本元・封建騎士的従臣のピエテート
家は一体 祖先も一体

「先祖以来のしきたり・伝統は神聖である」という信念
      ・・・・・家族道徳の決定的契機

慣習に対しての呪術的な信頼
   この信頼の上に気楽な生活が安住
   この慣習の破壊は家族の不幸によって復讐されるという信念

   家長はこうした伝統による家長
   神聖な伝統を一切の損傷からまもる
(6)伝統的支配・家長制・家産制
支配が伝統を神聖視する態度に基づく支配・伝統的支配
  団体における支配が家における家長に対するごとく

有情者的に畏敬が捧げられる場合・・・・・・・・・・家長制

家長制:伝統的支配の最も大切な場合・・・・・・・封建的
                        → 前近代的支配

     カリスマ的支配団体をのぞけばだいたい伝統的支配の構造
       (家長的構造を持つ)  【前近代的支配】

平等な仲間の集団にとどまることは少ない
長が支配のため団体の役員に自分の手下をすえ、団体の管理に必要な物的手段を占有する場合が多い

団体の中に上下の身分ができ、団体の財政が長の管理下におかれる
・・・・・・  中世の国家
統治権と財産権の区別がつかず
  君主権は売買されたり
  抵当にはいったり
  相続に当たって分割されたり
  財産のように取り扱われた・・・・・・・家産国家

・家 産 制
・家産官僚制
・家長的家産制

家産制のもとで臣僚はさまざまな形でその給養をうる
官職に結び付いて役得をかせぐ
一定の勤務地が与えられる  (MW・フリュンデ)
(7)要約
  伝統的支配:慣習的反復制を持つ
日常的(教育や慣れによる)

カリスマ的支配:意識の最深部において激情的爆発的におこる
非日常的(キリスト出現当時の原始キリスト教)
  特に予言者の啓示は内面から革新
  社会を前進させようとするが激情的爆発的
  → 間もなく堕落し(既成宗教家して)
  → 革新的意義を失う

しかし外部的条件に制約されながら知性による「没主観化」が徐々に進行

西洋では古代・中世と好都合に進行  →  近代社会にたどり着く
中国・インドでは好都合の条件に恵まれず  →  近代化は低迷
5・資本主義における近代的と前近代的
統制を強化すれば私益追及はなくなるか
営  利:私益の追及
営利心:自由経済(資本主義的仕組み)
     MW・・・・・・・・「間違いである」
営利追及の根強さ
商   業・・・・・・・沈黙交換として古い起源をもつ
遠隔商業・・・・・・・大昔から
金持ち・金貸し・・・アッシリヤ・バビロニア
             《金銭欲・営利欲は人類の歴史と共に古い》

前近代的社会:内輪の者に善意・勘定をさける
          他人に冷淡・非人情的(対内道徳・対外道徳) 

《市民的資本主義の発達のおくれた国々のほうが金儲けのための利己心の厚顔はななはだしい》
前近代的資本主義の問題
打算的に金儲け本位に元手を利用しようとする人間(MW・資本家)
・・・大昔から
「資本家的」「資本主義的」
・・・古くからの社会経済の一つの構成要素
商人資本主義
 商人の形態
    隊商・コムメンダによる遠隔商業・両替・貨幣取り扱い業務
      (MW・商人資本主義)
政治寄生的資本主義
国家財政が貨幣化された場合
 → 日常的に公共団体に金融し
 → 政治的権力を通じて「濡れ手で粟をつかむ」者の出現
 → 租税請負の出現
    バビロニア・ギリシャ・ローマ・インド・中国など
 租税請負
中 国: マンダリン「官吏」が行なう
ローマ: 私的資本家が企業的に営む(ブブリカーニ)  資本主義的
 豪商が資金を醵出
都市国家の戦争・海賊に金融しもうけを山分けする場合
 ブランデーション(奴隷などを使った植民地的営利農場)
政治的利権を買収、不自由民・半自由民を権力によって搾取する場合

 政党・政治家に金融して政争・内乱を成功せしめ
 その制覇を経済的に利用する場合
(MW・すべて政治寄生的資本主義)
ギリシャ・ローマの「古代資本主義」
奴隷に基礎をおく・政治依存的性質が強い

前近代的資本主義の非合理制と近代資本主義の合理性
近代的産業資本主義
・自由
・禁欲的訓練を持った労働者
・性格緻密な組織的な計算
・回収を予定される固定設備
・大衆の暮らしのための日常消費物資を大量生産
・自由市場で売る
前近代的資本主義
遠隔商業
・戦争・内乱
・政争と結んだ営利
一攫千金を夢見る・・・・・冒険資本主義
不自由労働の使用からくる経営の非能率
・大衆の日常需要の平和的充足でなく戦争
・海賊等の暴力の直接の行使や財政によって略奪
・経済的に非合理性 ・・・・・・ 現存する
支配の構造と営利の様式
  「営利の様式」の相違は「支配の構造」に関連
  前近代社会・「家産君主」の権威が絶対
  絶対である「伝統」が規定されてない場合
   → 君主の気ままにまかすほかはない
     サルタン(回教国):典型的気ままであるが伝統的支配の側面を持つ
・・・サルタニズム
       行政司法が支配者の気まぐれにまかされ
      支配者をも拘束する客観的に安定した法律体系がなく
      経営樹立の可能性の無いところでは・・・・固定投資は不可能
                → 【前近代の営利を非合理化させる】
4-6
6・前近代的伝統の根強さとカリスマ
(1)ウェーバーの歴史学的業績
合理的資本主義・・西洋の近代に出現
近代化の問題・・・MWの最大の関心事

MW・近代的合理的資本主義が成立しなかった場合を詳細に調査
原因は自然的地理的条件や国民性よりも、むしろ「伝統
特に「支配の構造」と「宗教意識

(2)前近代国家
中国 (漢・唐・明・清)
  強い中央集権力・・家産官僚制
  分権化の傾向がおこり、中央集権力は持続しない
   → 王と民の中間の清(高官)が勢力を持つ
   → 高官が勝手に勢力をのばす
     家産国家の財政も関連(非現代的中央集権的計画的財政)

  中央政府
  地方高官から一定の租税と兵を取り立て
   → あとは高官にゆだねる状態
   → 高官は租税請負人・・・役得をもうける
   → 分権化が昂進・・・封建制度と同様の場合もある

  武力を持った支配層が事実上のローカルな僚主権を持つ
                    (MW・フリュンデ封建制度)

西洋 (西洋中世の封建制度)
  「王」対「臣」ではなく「自由民」対「自由民」の間から
  「英雄的カリスマ的関係」として生ずる
                    ・・・・・・純粋封建制度
                      (MW・レーエン封建制度)

日本の封建制度

旗本:藩士の禄(徳川時代) ・・・・ 純粋封建的でない
                      西洋の封(レーエン)とことなる

【家臣的フリュンデ】
大名

レーエン封建制度にちかいが、幕府の監視によって自由が著しく制限される
発生過程にさかのぼれば王朝国家の王権の衰退から生じたもの
【フリュンデ封建制度的傾向】

《日本:主人に対する従者側の献身的態度が極度に強い》
武士

中国の読書人・インドのブーラマンのごとく
生活態度において代表的・支配的な社会層

日本の生活態度の「精神」の重要な特性は、宗教的契機以外の諸事情、政治的社会的構造における封建的性格(若干の儒教仏教の影響)

(3)世俗的因子の合理化作用とその限界
前近代性・伝統を神聖不可侵と見る

人間の営利心・・・伝統の呪術的支配を弱めるか
           (商業・家族道徳を弛緩させる作用・・・MW)

MW:私益の追及は他方ではむしろ「伝統主義の強化」をもたらす

MWの歴史の見方についての注意
社会の合理化について
 外からの力によるもの・・・(世俗的な力)
 内からの力によるもの・・・(非世俗的な力)を考える

 外からの力・・・商業・市場の発展 → 商品生産の発展
        ・・・他に、戦争・科学など(テンニース・社会学論文集)

        「対内道徳と対外道徳との間の障害の完全な排除」
        「商人原則が対内道徳支配下の共同体経済への侵入」
                  (共同体内部のピエテート関係の克服)

MW: 外からの力による合理化だけでは近代化は不可能
中国の考察から確固たるものとした
(プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神に対するテンニースの批判は彼の無理解)

内部の力(半世俗的力・信仰の力)がなければ「近代化」は不可能

「信仰さえ深ければどんな信仰でもよい」 ではない
 内面的「神秘体験」を重んずる宗教は不適
                → 単に伝統を強化

好都合な客観的条件配置が与えられ、内此世的禁欲が強く大衆をとらえた時、前近代的な伝統と権威とははじめて打破克服される
・・・・・呪術の克服

前近代の特権者: 王・臣・政治寄生的資本家(僧侶・祭司)
特権者の物質生活・・・ 政治支配力に寄生
伝統の破壊・・・・・・・・・支配的政治的秩序の撹乱
政治秩序の撹乱・・・・・ 物質生活を根底から動揺させる

伝統主義によって合理主義への発展を障害とする・・役人・地主・商人

 呪術の神聖視・・・・大きな役割り(背後に特権者の物質的関心)
 占有された利権・・・既成の社会行為を固定化し強く持続させる傾向
 私的な営利企業者の利潤の機会・・・唯一の土着の合理的な革新力